FUJIEDA HIFUKU JELADO Age of Longing Black Tag 407EXX “JP94407E” Part2


藤枝被服でのジェラードの新作ジージャン”407EXX”生産リポート第二弾。
今回は襟周り、前ヨーク、大袖小袖の巻き縫いなどでした。

当然ながらきっちりとアイロンをあてて襟の飾りステッチを入れていきますが、今作はファーストならではの落としの仕様で、剝かないとステッチが見えないくらい際を縫っています。
中国の方で日本語がどこまで通じるか分からないので、「上手ですね」と言うとなにか返答が返ってきたけど分からず、藤枝さんに尋ねるとどうやら前のアイロンがいいんだと言っているようでした。
するといつも通り定位置でアイロン掛けするお母様がありがとうと微笑み、みんなで笑い合うというなんとも藤枝被服らしいアットホームな光景でした。

前ヨークのステッチも表から縫うのに裏の耳の際に綺麗にステッチが入っており、本当に凄いなと思いますが、当然見えないので生地の厚みなどを手の感覚で探りながら縫っていくようです。
この辺はいつも縫っている熟練の職人からすると特にどういう事もない事なのかもしれませんが感心するばかりです。

そして大袖小袖の巻き縫い。
これはほぼ直線をラッパに入れ込み縫い合わせていきますが、早さと正確さが求めらます。
以前、TCBでジーンズ製作をさせていただいた際に、バックヨークと後ろ身頃の巻き縫いをしましたが、たかだか20cmに満たない長さを縫うのに3,4cmもズレが生じました。
当然裁断された二枚の生地は同じ長さです。
それをこの長い距離をこの早さで全くズレもなくどんどん仕上げていく様は、巻縫いの迫力も相まって圧巻でした。

今回は、襟の飾りステッチもその前のアイロンとか更にその前の工程などがそうですが、ラインを組んでの工業製品としての量産において、それぞれの職人がきっちりと自分の役割を果たす事によって素晴らしい製品が出来上がるのだなという事を実感しました。

お客様の手に渡る一番最後は私の仕事ですので、しっかりと役割を果たせるよう精進したいと思います。
インスタグラムには動画もアップしますので是非そちらもご覧下さい。

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